団員の○○時間

2月某日、私(池浦さだ夢)はとある大学病院の内科医師と接触を試みた。あくまでジョーク対談だということを、あえてここで強調しておく。信じるか信じ内科はあなた次第。

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――初めまして

大学病院「どうも。大学病院で働く内科医師です」

――さっそくなのですが、先生は内科、ということですが内科と外科っていうのはどういう違いがあるんですか?

大学病院「うーん……物凄くざっくり言うと、例えば癌なら抗がん剤で治療する場合は内科が、手術する場合は外科がそれぞれ担当する、という感じですかね。あと、不思議なもので内科は文化系な人が、外科は体育会系が多い気がします」

――なるほど!手術って確かにフィジカルって感じですもんね。体育会系ですか。

大学病院「こういうのって炎上するし、名前とか一切出してほしくないのですが」

――もちろん。プライベートを守ることに定評があります。オニクドソレイユです。どうぞよろしく。

大学病院「俺のオペが終わるまで正座で待っとけ! 的なことだって、過去あったと聞いています」

――なるほど……なかなかの体育会系、しかも前時代的な体育会系ですね(笑)

大学病院「まあどの世界も、昔はハチャメチャですからね」

――昔、という意味では、いきなりドロっとしたことを聞くのですが、あるんですか? 今でも医療ドラマで観るような、汚いお金が飛び交うことって。

大学病院「はっきり言うと昔はあった、みたいです。それこそ、わかりやすい医療メーカーからの賄賂とか。白い巨塔みたいに、教授戦でお金が動くことも普通にあったとか。でも本当に昭和の時代の話ですね。自分は40代前半なんですが、自分が医者になったころにはもうそのような文化はなくなっていましたね」

――本当ですか? そういって実はあるんじゃないんですか?

大学病院「多分、リスクがとんでもないんだと思います。接待的なものも、昔でしたら大阪の新地で……とか、本当に小説やドラマの世界みたいな感じだったみたいですが。今は全然……。もしかすると、コンプライアンス以前に、単純にどこの世界にもお金がなくなってきて何もできないのかも(笑)」

――せちがらい(笑) じゃあ、大学病院の教授戦というのは今はクリーンなんですか? 昔も別にクリーンにやってるとこもあったでしょうけど。

大学病院「何をもってクリーンかそうでないか、が難しいですけど……。でも嫉妬の世界ですからね。足の引っ張り合いとかはあります」

――それは、どういう足の引っ張りを?

大学病院「例えば教授になるにあたって、色々医学的な評価を受けているとか。技術的なことや知識的なこと以外に、そもそもの人間性なんかも見られるんです。変な話、家族が何か問題を起こした、例えば犯罪とか。そういうのもマイナスに働きますよね。まあそういうのを調べるにあたって、盗聴とか」

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――盗聴!?

大学病院「ありえなくはない世界、とだけ。ある!とは断言しませんが、ありえなくはない世界とだけ強調します。昔じゃなくても、ありえなくはない世界とだけ強調します」

――じゃあ、メールとかを勝手にチェックしたり

大学病院「ああもう。余裕でありえなくはない世界とだけ強調します」

――ほほー。

大学病院「そして、もう悪いなんて言ったらあれですけど、出世欲のみに医者に限って教授になる、気がする世界とだけ強調しておきます」

――白い巨塔はリアルなわけですね(笑) それでは次の質問なのですが、教授って具体的にどういう仕事をするんですか?

大学病院「もちろんみんなが想像する普通のお医者さんと同じ仕事もしますし、研究とか。新型ウイルスに対する薬とか、新しい手術のやり方とか。でもここだけの話、お金集めが一番の仕事かもしれませんね」

――ゴリッゴリ汚職まみれってことですか!

大学病院「じゃなくて(笑) あのー、内科とか、外科とかあるじゃないですか。〇〇科ってのがいっぱいあるでしょう」

――はい

大学病院「それぞれが、独立した子会社だと思ってください。大学病院ってところの中に、〇〇科の分だけ子会社があるんです。そして、〇〇科の教授はいわば社長。〇〇科それぞれのお金ってのは、それぞれが集めないといけないんですよ」

――へええ、そうなんですね。本当にひとつひとつが独立した会社みたいな感じなんですか。

大学病院「そういうことですね。だから、大人気の、スターみたいな教授がいるところはお金持ちな科、だったりしますね」

――なるほど。あと、もうこんなこと聞くこと自体が人間性を疑われそうですが、科によってヒエラルキーってあるんですか?

大学病院「んー。元からそこの科に行きたかったら別ですが、そうでもないのに行ったら、あ、そっちに行くんだな。逃げたな。って思う科は正直あります。まあ、一切言いませんし、これはジョークだということを強調します(笑)」

――はい。ジョークですね。ジョーク対談ですので。それじゃあ最後に、大学病院の医師でよかったと思う事ってありますか?

大学病院「うーん……うーん………………。大学病院云々ではなくて、先生に診てもらってよかった……と言われるのが一番のうれしさ、ですかね。大学病院だからよかったー! ってのは……うーん。ちょっと考えておきます(笑)」

――まあ一回だけの対談記事なのであれですが、また話きかせてください(笑) ありがとうございました。